前回の環境構築&お勉強編、アプリ実装編に続き、iOSアプリ開発ネタの話です。ある程度の実装が終わりiCloudへの接続を試みようと思って設定をすると「iCloudの機能追加が見つからない」事態に遭遇しました。調べてみるとApple Developer Program(ADP)なるものに登録しないとセキュリティの高い機能の実装はできないらしい。という事で今後のことも考えてADPの登録を開始しました。
Apple Developer Programといふもの
ファイルの入出力でiCloudを利用する予定でしたが、何度設定を覗いても「iCloud」が表示されません。日本語で検索してもなかなか良い回答が見つからないので、英語で検索すると…
あまり気にしていませんでしたが、Appleの開発者プログラムには「ADP(Apple Developer Program)」「ADEP(Apple Developer Enterprise Program)」「Apple Developer(ADじゃないんだね)」と三種類のプログラムがあり、無料で使えるAD君(あえてADと呼ぼう)では「iCloud」は使えないらしい。CSVファイルを吐き出してMac側でそれを使いたいだけなのに…
Apple Developer Program登録に必要な情報
仕方がないのでApple Developer Programに登録しようと重い腰を上げました。登録には「個人」と「法人」があり、会社を潰さないためにソフトの仕事を探しているので、うっかりソフトが売れた場合の事を考えて「法人」で登録する事にしました。
D-U-N-S番号が必要
法人で登録するためには「D-U-N-S番号」なるものが必要とのこと。なんのコッチャと調べてみるとかなーり取得の手続きが面倒そう。ただ「組織にD-U-N-S番号が付与されていないかを確認してください。」との記載があったので、「うちのような超零細企業がD-U-N-S番号なんて取得していないよな」と英語表記とあるので適当にローマ字にして打ち込んで検索すると…
ありました(汗。マジカ!スゲー!とメールを待っている間に少し調べると…日本のD-U-N-S番号は「株式会社東京商工リサーチ」が管理というか代行しているらしい。現在の会社に入って半年位ですが、商工リサーチからのハガキを見たことがあるので、なんらかの形で昔に登録していたっぽいですね。
D-U-N-S番号がApple Developer経由のメールで届きました。検索後に2つの登録が見つかり、本社と支社的な扱いらしい。弊社は超零細企業で工場しかないけど番号が違うので本社っぽい方(番号が若い方)を採用しよいうと思います。新規登録手続きしようと思うと商工リサーチ経由で3000円かかるらしく、登記も取り寄せたりと面倒だったので助かりました。
Apple Developer Programの登録手続き
D-U-N-S番号も手に入ったので、早速登録します。Webかアプリかと聞かれたので、MacOS用のApple Developerアプリをインストール&Apple IDを入力します。登録があったので進めると個人情報を教えろとパスポートか免許証などの撮影を促されます。免許証をMacbookのフロントカメラで撮影しても「よく見えない」とか「これは正式なものじゃない」とか言われます。※普通に見えるんだけどね
仕方がないのでiPhoneにもApple Developerアプリをインスコして同じようにやると…個人情報の登録は成功っぽい感じで進んだ後に「あんたのアカウントに問題あるみたいよ。サポートに連絡しろや」との画面が…サポートに状況をメールで連絡して情報を待ちます。
ADP登録への道
Appleの製品サポートは対応が良い事で有名なので、「こんなのすぐに登録できるんだろうな」と思って返事を待つこと約1日。メールの返信が来ました。
Mitty様
Apple Developer Program Support にお問い合わせいただき、ありがとうございます。この度は、プログラムの登録時に、問い合わせが必要というメッセージが表示されると伺っております。
今回、1 つ以上の理由により、Apple Developer Program へのご登録を完了できませんでした。現時点ではご登録を進めることができません。
ただし、Xcode で Apple ID を使用して、個人のデバイス上でアプリの開発およびテストを行っていただくことは可能です。Learn more about Xcode developmentをご覧ください。
ん?これで終わり?「いやいや、天下のApple様がこんな塩対応で終わるはずが…」とメールで返事しようと思いましたが、ネットで検索すると同じような人がいて、電話だと少し対応が進むという事でサポートに電話しました。
「メールに記載されたケース番号XXXXで問い合わせしたMittyですが、まさかこれで終わりって事はありませんよね?」と電話で確認するも「いや、これ以上の事は我々ではわかりかねます。テヘペロ」的な回答がありましたよ。とりあえず、ブチギレ気味に確認した内容は以下、
- 現段階でわかることはなにもない
- 何が起こっているかわからないので解決策はない
- これ以上調べることはできない
- 日本のサポートだからではなく、アメリカ本社でもわかることはない
- 言えることは別のApple IDでやり直すって事だけどそれで登録できるかは誰にもわかんないね
- これはAppleの回答という事で良いですかね?→ Yeeeeessss!
うーむ。話にならない。技術的な話ではないって事なのかな。免許証かパスポートの写真送れって手続きの後のエラーだったので「俺の情報が犯罪に利用されて個人情報凍結(?)か…」とか「〇〇なサイトばかり見てるのがアングラで公開されてとか…」などの詐欺にあったような(あったことないけど)意味不明な不安が広がります。
iCouldのメールを使うとうまく行くという話を試す
ネットの「iCouldのメール使ったらうまくいったよ」を参考に使った事のないiCouldのメールを登録して送受信を確認し、新しいApple IDを作成しようとすると…「iCouldのメールアドレスはApple IDには使えなくなりました」。え?マジっすか。となると次は自前のメールで色々試していくしかないのか…と途方にくれていると0120から電話がありました。
サポートからの電話
先程の電話を切ってから数時間経過後にAppleから電話がありました。「試せる事があるから情報を教えてくれ」との事で、覚えている範囲で以下を回答しました。
- 過去にADP登録した事あるか?→ ないと思うが5〜6年以上前にどのようにアプリ作るのか調べた時に登録しようと試みた事はあるやも。
- その時のIDはなんだ? → 使わなくなったアドレスもあるけど、4つほど可能性のあるメアドを教えた
- 前回言ったけどMacbookで登録失敗(写真読み込み)の途中でiPhoneに切り替えたよ。
これらを伝えて「調べてみるから待っててくれや」と電話を切ると再度サポートからメールが来ました。
Mitty様
お世話になっております。先ほどはお電話にてお時間をいただきありがとうございました。
Apple Developer App を利用したご本人様確認についてオペレーションチームへ確認をしております。
アップデートがあり次第お知らせしますが、確認にお時間を要することがございます。順番にお知らせしますのでお待ちいただけますと幸いです。
ということなので、新しいApple IDの作成は止めて待ちモードに突入です。これはアプリではなくWebで登録するべきだったのかも…と少々後悔しながら待つこと十数日…あまりにも連絡が来ないので問い合わせ番号経由で使ってメールすると1日後に返信がありました…
Mitty様
お世話になっております。
メッセージにて確認状況についてご連絡くださりありがとうございます。
現在もオペレーションチームにて確認をしております。更新があり次第お知らせいたします。
お待たせし恐れ入りますが、どうぞよろしくお願いいたします。
…マジすか。天下のAppleがこんな塩対応で良いんですかね(汗。心頭滅却すれば火もまた涼しの要領でひたすら待ち続けます。途中でPingを打つのも忘れずに待ち構えていると…
Mitty様
お世話になっております。
長らくお待たせしております。また状況確認のため、メッセージを送信くださりありがとうございました。ご連絡が遅くなりましたことお詫び申し上げます。
Mitty様の Apple Developer App の情報を更新し、再度ご本人様確認ができる状態となっております。お手数ではございますが再度お試しください。
前回同様登録まで進めない場合は、お手数ではございますがこのメールに返信いてお知らせください。追加の情報を依頼させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
初回問い合わせから一ヶ月以上経過していますが…キター!!「何を更新したのか」とか「また免許アップロードからなの?」とか「また同じ轍を踏ませる気が満載やの」とかツッコミどころが満載のメールが来ました。とりあえずApple Developerアプリでの登録を試みると…登録ボタンが灰色になってて押せない(涙。まぁこれは「アカウントに問題あり」のあとから同じだったので、再起動したり、再ログインしたりしても状況は変わらず。
数秒考えてWeb経由で確認してみると先日までは押せなかったWeb登録が再度有効になっていたので、Web経由で登録を開始しました。
情報入力画面で「英語のみ受付の罠」にハマったり(アプリ経由は日本語可能だったような?)、「免許証などアップロード要求が無かったり」と不安なまま法人申請まで完了して登録を受け付けたメールが届きました。
Mitty様
お客様の登録申請を受理いたしました。お客様が組織を代表してApple Developer Programの法的な契約を交わす権限をお持ちであることが確認でき次第、登録の完了手順をメールにてご案内いたします。
長かった…(まだ終わってないけど)。さぁ。ここから何日間かかるのか乞うご期待( ̄∇ ̄)
雑感
まさかの一ヶ月超えだとは想像もしていなかったので、今回はここまで。次回は「ADPといふもの〜完結編」にしたいと思います。これってWeb経由だったら速攻終わってたとかないよね(汗。
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